妄想物語

〜サブリミナル〜

『なんか階段の方か騒がしいっすね』

「そうだね‥ううぉー!いつの間に」

そう、彼女は飛騨高山のお茶くみからくり人形の如く

すすすぅっと登場する。

「日曜日なのに練習なんてごめんね」

『構わないっす。今はヒマだし、もうすぐ引っ越しで

この学校にこれなくなるかもしれないし…』

「あのさあ、使いっぱで申し訳ないけど、階段の様子

見て来てくれる?多分音桶さんだと思うんだけど、校

門過ぎた辺りのバケツの音がしてからだいぶ経ってる

し、いくらなんでも遅すぎるんだよね」

『いいっすよ(ああれぇ、私のサプライズメッセージ

が届いていない…)』

「うん!?」

『どうかしました?』

「あっいや、何でもない(あれっ今の何だろう?外堀

さんがほんの一瞬だけどなんだか心にキュッときた)」

『それでは、様子見てきます、暫しお別れ、いやひょ

っとしてずっとお別れです』

「うん、ごめんね(それにしても今のは何だろう)」

『いえ…(うっ!あからさまな意味深のセリフも完璧に

スルーされてしまった…)』

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