拾ったお話・・・

小さい頃 よく祖母から「買ったものでも頂いたものでも お菓子は自分で食べる前に仏壇にあげなさい」と教わりました。

祖母がそういう風に人へ言う切っ掛けになった話です。

昭和18~9年頃なのでしょう。祖父が復員する前だそうです。

祖母が町へ出掛け、その出先で飴を幾つか頂いたそうです。北海道の片田舎で戦中…甘いお菓子は貴重でしょうね。

帰宅すると子供達が遊んでいる。子供達に貰った飴を配ると一粒余ったのだそうです。

祖母はその飴を自分で食べた。

…暫くすると遊んでいる子供達の中で一番幼い男の子 (私の父です)が苦しんでいる。他の子供は何事もない。

男の子は何の処置をしても回復せず、ドンドン状態が悪くなっていったのだそうです。

藁をも掴む想いで隣町に住む「拝み屋さん」へ男の子を連れて行きました。到着する頃には虫の息。

遊んでいる輪の中に「産まれて来なかった子」も居たのだそうです。一緒に遊んでいるのに自分だけ飴を貰う事が無かった。皆 優しくしてもらえているのに自分は何もしてもらえない…。寂しい…悔しい…。

ならば 幼い弟を連れて行く…。

祖母は泣きながら詫び 許してもらったのだそうです。

仏壇に御供えをし、それを生きている此方が食べる事によって仏さんも味わえるのだ…そう教えられた事を覚えています。

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